映画版・白ゆき姫殺人事件
原作:湊かなえ著「白ゆき姫殺人事件」
2011~12年「小説すばる」連載、同年単行本化
著者初の電子書籍化作品
映画版、2014年公開
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For sweetest things turn sourest by their deeds;
Lilies that fester smell far worse than weeds.
ーどんなに美しいものでも、行いによっては不快になる。
例えば、美しいユリの花も、腐ってしまえば雑草よりも嫌な臭いをたてるものだ。
先日、テレビで放送されていたので、視聴しました。原作の小説は、読みたい読みたい…と思っているうちに、おそらく違う本に埋もれていました。湊かなえさんの小説は、「告白」が断トツで好きです。映画も、松たか子さんの演技がこわすぎて、、最高でした。「夜行観覧車」もいいです。どちらも残酷ですけどね、とても”女性的”だと私は思います。
本題の「白ゆき姫~」です。小説の方はわかりませんが、ツイッターが効果的に使われていたり、OLさんの会社での教育制度(パートナー制と映画では言っていた。OJT的なもの)、浅はかなマスコミ…など、とても現代的なモチーフが多分に盛り込まれ、今を生きる人たちに馴染みやすい感じです。
ミステリーには欠かせない、謎解き、、これが、私的に「うわ~」だったのですが(抽象的ですみません)。外見が美しい女性って、やはり、多かれ少なかれその見た目を武器?に生きているんでしょうね。ちょっとしたことで得をしてきている、、と言うか。そして、やはり、美しい人>普通の人に味方する(本質を見抜けない)浅はかな人たち。この辺りがうまく(残酷に)描かれていたので、「面白い!」と思えました。小説はもっと面白いんだろうな。そして、きっと湊かなえさんって、教師に何か嫌な思い出があるのかな。生徒の悪ふざけ(…と言うかイジメ)に、便乗するシーン。こわかったです。
冒頭の引用は、この映画を見た後に思い出したので、残しました(解釈あってるのかな)。シェイクスピアのソネット大好きです。「え?」みたいな難解?なものも考えさせられていいけど、私はストレートな愛の詩がいいなぁ♡たぶん奥さま(アン)に宛てたものなのでしょうね(うっとり)。