物語に託すということ
Persuasion「説き伏せられて」
Jane Austen
1817
「結婚」に対して一貫した態度を貫いてきたオースティンが、唯一描いたラブロマンス。主人公のアンは、賢くて聡明で、感情押し流されることなく、いつも冷静な判断を下します。そんなアンが、かつて恋愛結婚を望んだ、ウェントワース大佐との再会の場面が私はたまらなく好きです。そして、その後のふたりのじれったい物語転換から、オースティンの小説では、絶対にありえない結末まで。きっとオースティンは、結婚に永遠の愛を望んだのでしょうね。でも自分なりの気付きがあったから、いつも卑屈な目線から結婚を描いてきた。それでも、最期にこの作品を描かなければならない理由があったのだと思います。
気に入った単語メモ
constancy
doat on
warm attachment
learned romance